福井大学との共同研究
(産学連携)への取り組み

やさしい歯科は、
大学との共同研究を通じて
未来の医療づくりに
取り組んでいます
やさしい歯科では、地域の皆様の歯の健康をお守りする日々の診療に加え、大学などの研究機関と協力して新しい医療の発展を目指す「産学連携(さんがくれんけい)」を積極的に推進しています。
現在当院では、福井大学学術研究院医学系部門(四谷淳子教授、丹羽昭乃助教、安部 力教授らの研究チーム)と協力し、高齢者の皆様の健康を守るための共同研究を進めています。
当院が大学と連携する理由
大学の研究室には最先端の科学的知見や技術があります。しかし、それらを実際の医療へとつなげるためには、患者様の生活環境や診療現場で得られる臨床情報が欠かせません。当院は、寝たきりの方や足腰が不自由で通院が難しい方へ向けた「訪問診療」に非常に力を入れており、地域の高齢者の皆様のお口の健康を最前線でサポートし続けてきた実績があります。
そこで、当院では訪問診療の現場で実施した検査・評価結果と診療情報との関連を大学の研究チームと共同で解析し、大学の研究チームと連携してその科学的な意義を検証しています。臨床現場で得られた知見を研究へとつなげることで、「高齢者の命を守る新しい予防法」をともに創り上げることを目指しています。これが私たちの取り組む産学連携の形です。
研究内容
当院では、福井大学学術研究院医学系部門 コミュニティ看護学分野の四谷淳子教授および丹羽昭乃助教、生理学分野の安部 力教授と共同で、高齢者の「摂食・嚥下機能の維持」と「誤嚥性肺炎の予防を目指した医科歯科連携研究」を進めています。
摂食・嚥下機能の研究
四谷教授・丹羽助教らは、「摂食・嚥下に関わる感覚器」に着目しています。
「食べることに関わる感覚は、使われなくなることで徐々に衰えていくのではないか」という仮説のもと、高齢者における感覚機能と摂食・嚥下機能との関係を詳しく調べています。
当院では、訪問診療の現場で実施するさまざまな検査・評価結果と日常の診療情報を照らし合わせ、大学と共同で解析を行っています。この研究により、摂食・嚥下機能の低下を早期に発見し、一人ひとりに適した予防やリハビリテーションにつながることが期待されています。
誤嚥性肺炎を軽減する研究
安部教授は、「自律神経と免疫系の働きを利用して、誤嚥してしまった後でも肺炎症状を軽減する新しい予防・治療法の開発」に取り組んでいます。
これまで誤嚥性肺炎の予防は、口腔ケアや嚥下機能の維持が中心でした。一方、本研究では、自律神経と免疫系を適切に調節することで肺の炎症を抑え、誤嚥性肺炎そのものを軽減するという、口腔ケアに加わる新しい予防・軽減法の開発を目指しています。この研究は、JST創発的研究支援事業に採択された国家プロジェクトとして進められています。
医科歯科連携が生み出す
新しい予防医療
本研究では、歯科が担う「口腔機能の維持・向上」と、医学が担う「肺炎の重症化予防」を融合させ、誤嚥性肺炎に対する新しい予防戦略の確立を目指しています。
安部教授は歯科医師であると同時に医学部生理学教授として、自律神経と免疫の研究を専門としています。その専門性を生かし、歯学・医学・看護学が連携した新しい誤嚥性肺炎予防の研究を推進しています。
大学の最先端研究と当院の訪問診療を結び付けることで、患者様一人ひとりの健康を支えるだけでなく、超高齢社会に求められる新しい医療の実現に貢献していきます。
患者様・ご家族の皆様へ
本研究は、福井大学の倫理審査委員会の承認を得たうえで実施しています。研究への参加は患者様ご本人またはご家族に対して十分に研究内容をご説明し、ご理解・ご同意をいただいた場合にのみご協力をお願いしています。また、取得した情報は個人が特定されないよう適切に管理し、研究以外の目的で使用することはありません。
やさしい歯科は、これからも「つながるすべての方にやさしい歯科」として、地域医療と大学の最先端研究をつなぐ架け橋となり、現在の患者様はもちろん、これからの高齢社会を支える新しい医療の実現に貢献してまいります。訪問診療やお口のことでお困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。