こんにちは。岐阜市にある歯医者「やさしい歯科」です。
今回は、東京科学大学が発表した、お口のケア習慣と高齢者の健康に関する研究をご紹介します。
歯間ブラシやフロス、舌ブラシは、毎日のケアを補う道具です。研究で分かったことと、ご自身のお口に合った取り入れ方を整理しましょう。
歯間清掃・舌ブラシと死亡リスクとの関連を調べた研究
東京科学大学は2026年6月26日、高齢者のお口のケア習慣と全死因死亡リスクとの関連を調べた研究を発表しました。研究論文は、2026年5月23日付で国際学術誌「Journal of Dentistry」オンライン版に掲載されています。
対象は、歯が1本以上あり、地域で自立して暮らす65歳以上の高齢者9,676人です。6年間の追跡データを分析しました。
年齢や生活習慣、健康状態などを考慮した解析では、使用していない人に比べ、歯間清掃具を使用する人では全死因死亡のハザードが約11%、舌ブラシを使用する人では約23%低いという関連が示されました。
「使えば寿命が延びる」と断定はできません
この研究は、日常の習慣とその後の健康状態を調べた観察研究です。背景要因を考慮していても、その影響をすべて取り除けるわけではありません。
舌ブラシを使えば死亡を23%防げる、個人の寿命が延びる、と判断することはできません。また、高齢者の結果を、そのまま子どもや若い方へ当てはめることもできません。
誤嚥性肺炎の予防を含め、どのような仕組みで関連するのかは、今後の検証が必要とされています。

毎日のケアは、お口に合う道具選びから
研究の数字だけに注目するのではなく、毎日のケアで汚れが残りやすい場所を確認することが大切です。
歯と歯の間にはフロスや歯間ブラシ
歯ブラシの毛先が届きにくい歯と歯の間には、フロスや歯間ブラシを活用します。隙間の大きさや、詰め物・被せ物の状態によって、適した道具は異なります。
歯間ブラシを無理に押し込んだり、フロスを勢いよく歯ぐきへ当てたりせず、ご自身に合うサイズや動かし方を歯科医院で確認しましょう。
舌の清掃は、必要性と方法を相談しましょう
舌の表面に付く舌苔は、細菌や剥がれた粘膜などを含む付着物です。舌の状態や汚れのつき方によって、清掃が役立つ場合があります。
ただし、白い部分をすべて落とそうと強くこすったり、何度も繰り返し清掃したりすると、舌を傷つけるおそれがあります。痛みや出血、ただれがある場合は、清掃を続けずにご相談ください。
お子さまのケアは、年齢とお口の状態に合わせて
今回の研究を根拠に、すべてのお子さまへ舌ブラシを勧めることはできません。子どものお口のケアでは、まず歯磨きや仕上げ磨き、必要な場所の歯間清掃など、成長に合う方法を確認しましょう。
舌の汚れや口臭が気になる場合も、自己判断で強く磨かず、原因と清掃の必要性を歯科医院で相談してください。
通院や毎日のケアが難しい方には訪問歯科診療も
お身体の事情で通院が難しい方に向けて、やさしい歯科では、ご自宅や施設へ伺う訪問歯科診療を行っています。
残っている歯、入れ歯の有無、お口の乾燥、飲み込みの状態などによって、適したケア方法は異なります。歯ブラシ、歯間ブラシ、義歯ブラシなどの道具も、お口の状態や介助のしやすさに合わせて考えます。
ご本人だけでなく、ケアを手伝うご家族や介護者の方も、日々のお手入れで困っていることをお聞かせください。
岐阜市でお口のケアを相談したい方へ
「歯間ブラシのサイズが分からない」「舌ブラシを使うべきか知りたい」「家族の口腔ケアが難しい」という方は、お気軽にご相談ください。
研究をきっかけに、ご自身やご家族に合う毎日のケアを見直してみませんか。やさしい歯科では、お口の状態に合わせて、無理なく続けられる方法を一緒に考えます。
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参考資料・出典
- 東京科学大学(2026年6月26日公開): 歯間清掃と舌ブラシで健康長寿に期待
- 原著論文: Routine oral health practices and all-cause mortality among older Japanese adults: A 6-year cohort study
※研究情報は2026年10月27日確認。研究で示された関連は、個人の死亡リスクの低下や寿命の延長を保証するものではありません。